60代になってから再就職や復職を考えると、「今から新しい仕事が見つかるだろうか」「体力的に続けられるだろうか」「将来に向けて十分な収入を得られるだろうか」と、不安を感じることがあるのではないでしょうか。
一方で、これまでの職歴や生活経験は、次の仕事を考えるうえで大切な財産です。過去の経験を振り返り、現在の自分に合った働き方を考えることで、新しい可能性が見えてくることもあります。
私が運営する「60代リスタートラボ」では、60代からの再出発をテーマに、就労、生活の工夫、副業、ブログ運営などについて発信しています。
私自身も、B型就労支援での通所経験を土台に、将来的にはA型事業所や障害者雇用、さらに一般の仕事へと可能性を広げたいと考えています。また、20年以上のパソコン事務経験を生かしながら、WordPressやnoteへの投稿、AIを活用したライティングにも取り組んでいます。
こうした経験を通じて感じているのは、再就職では求人情報を探す前の準備も重要だということです。
この記事では、新しい仕事を探す前に確認しておきたい5つのポイントを紹介します。60代の再就職希望者だけでなく、復職を目指す方、障害者雇用を検討している方、自衛隊OBなど定年後のセカンドキャリアを考えている方にも、仕事選びの参考にしていただければ幸いです。
1.自分が無理なく働ける時間と体力を把握する

再就職に向けて、最初に確認したいのは、現在の自分がどのくらいの時間、どのようなペースで働けるかという点です。
求人票に記載された勤務時間や休日が希望に合っていても、通勤や実際の業務を含めて無理なく続けられるとは限りません。生活リズムや疲労の回復、休憩の取りやすさも考慮する必要があります。
B型就労支援での通所実績を振り返る
私の場合、B型就労支援では、約8か月間、月23日程度、1日4時間の日勤を継続していました。市役所での手続きや家族関係の用事、通院、健診などで休む必要がある場合には、状況に応じて別の日に通所することもありました。
通所前の早朝には、AIライティングの学習やポイント活動、ブログやnoteへの投稿にも取り組んでいました。帰宅後にも一定の時間を使って作業を進めることができていました。
このような経験から、私は現在の実績を出発点として、より長い勤務時間に挑戦できる可能性があると考えています。
ただし、4時間勤務を継続できたことと、6時間勤務やフルタイム勤務を安定して続けられることは別です。通勤による負担や業務の密度、休憩時間、体調の変化なども確認しなければなりません。
働ける時間を3段階に分けて考える
勤務時間を検討する際には、次の3段階に分けると、目標を具体化しやすくなります。
- 現在の実績: これまで継続できた勤務時間や日数
- 次の目標: 体調や生活リズムを確認しながら挑戦したい勤務条件
- 将来の目標: 経験を積んだ先に目指したい勤務形態
私の場合は、これまでの4時間勤務を基準に、次の段階として1日6時間程度の勤務を検討しています。将来的にはフルタイム勤務も視野に入れていますが、実際に可能かどうかは、職場見学や実習、支援員との相談などを通じて確かめたいと考えています。
週に何日働けるかだけでなく、連続勤務の後に疲れが残らないか、休日に十分休めるかも判断材料になります。
自分に合う勤務条件を書き出してみる
例えば、次のような表を使うと、求人情報を比較する際の基準を作れます。
| 確認項目 | 記入例 |
|---|---|
| 希望する勤務時間 | まずは1日4~6時間を検討 |
| 希望する勤務日数 | 週4~5日を候補にする |
| 通勤時間 | 片道30分以内を希望条件として検討 |
| 仕事内容 | パソコン事務、データ入力 |
| 休憩・相談体制 | 休憩が取りやすく、質問できる環境 |
※上記は記入例です。ご自身の体力、生活環境、求人条件に合わせて変更してください。
まずは、これまでの実績を振り返り、現在の自分に合った勤務条件を明確にすることから始めましょう。
2.自分の経験や得意分野を次の仕事に生かす

再就職では、採用される可能性だけでなく、自分の経験を生かしながら長く続けられる仕事かどうかも考えたいところです。
60代の方には、長年の職歴を通じて身につけた知識や業務経験があります。また、現在取り組んでいる活動が、新しい仕事につながる場合もあります。
20年以上のパソコン事務経験と現在のブログ運営
私には、入院前に20年以上にわたってパソコンを使った事務作業に携わった経験があります。
現在は、WordPressやnoteへの投稿を継続し、AIを活用したライティングにも取り組んでいます。専門的なプログラミング技術や高度なIT技術があるわけではありませんが、操作方法を調べたり、マニュアルを参考にしたりしながら作業を進めています。
この経験から改めて感じているのは、過去の職歴と現在の学習を組み合わせることが、次の仕事を考える材料になるということです。
具体的に検討したい4つの仕事
1.事務補助・データ入力
文字入力、書類整理、データの確認など、過去のパソコン事務経験を生かせる可能性があります。応募先で必要とされる入力速度や正確性、使用ソフトを確認しておきましょう。
2.パソコンを使った情報整理
資料の分類、文書の作成、情報の入力など、手順が明確な仕事も候補になります。マニュアルが用意されている職場であれば、業務の進め方を確認しながら習得できる可能性があります。
3.Web記事の作成補助
ブログ運営で培った文章作成や情報整理の経験を生かし、記事の下書き、誤字脱字の確認、見出しの整理などを担当する働き方も考えられます。ただし、仕事として求められる文章力や納期管理、情報の正確性は別途確認する必要があります。
4.AIを活用した事務作業
AIを使った文章の構成案作成や情報整理なども、今後の選択肢の一つです。ただし、AIの出力をそのまま使うのではなく、事実確認や個人情報の取り扱い、職場の利用ルールを守ることが前提になります。
一方、私自身は手先の器用さを特別な強みとは考えていません。また、膝や腰への負担も考慮し、重い物を運ぶ仕事や身体的な負荷の大きい仕事については慎重に検討したいと考えています。
過去の職歴と現在の活動を組み合わせる
新しい仕事を探す際には、過去の職歴だけでなく、現在学んでいることや継続している活動にも目を向けてみましょう。
私の場合、パソコン事務の経験とブログ運営、AIライティングへの取り組みを組み合わせることで、今後の仕事の可能性を検討しています。
これまでに身につけた能力と、現在の学習や活動を結びつけることが、次の仕事を考える手がかりになります。
3.必要な収入と将来の生活設計を明確にする
仕事を選ぶときには、給与の金額だけでなく、現在の生活に必要な収入と将来実現したい目標を分けて考えることが大切です。
現在の生活が成り立っていても、将来の住まいや資産形成などを考えると、追加の収入を得る必要が生じる場合があります。
現在の生活と将来の希望を分けて考える
私の場合、障害年金と、今後15年間の継続を文書で確認している家族からの仕送りによって、現在の生活を維持しています。
一方、将来はグループホームを出て住まいを確保することや、家族が関係するマンションの権利を買い戻すことも目標にしています。また、10年以内に結婚して家庭を持つことも、将来の希望の一つです。
こうした目標を実現するためには、現在の生活を維持するだけでなく、就労によって資金を積み増す方法も考える必要があります。
私自身は、A型事業所へのステップアップだけを最終目標とせず、将来的には障害者雇用や一般の仕事にも挑戦したいと考えています。長期的には、就労を通じて1,000万円以上の収入を得ることを目標にしています。
この金額は、これからの就労期間を通じて目指している目標であり、達成を保証するものではありません。実際にどこまで実現できるかは、給与、就労期間、生活費、税金、社会保険料などによって変わります。
収入の目標を3段階で考える
第1段階:現在の生活を安定させる
生活費、交通費、通院費などを把握し、毎月必要な金額を確認します。給与については額面と手取りを区別し、実際に使える金額を基準に考えましょう。
第2段階:就労収入から貯蓄を増やす
勤務時間や給与条件を確認し、毎月どの程度を貯蓄に回せるかを考えます。障害年金などを受給している場合は、就労による影響について、受給している制度の種類や個別の条件に応じて関係窓口に確認しておくと安心です。
第3段階:将来の大きな目標に備える
住まいの確保や資産形成など、まとまった資金が必要になる目標について、必要額と実現までの期間を考えます。複数の希望がある場合には、優先順位をつけることも重要です。
将来の目標を数字に置き換える
例えば、就労によって貯蓄を増やしたい場合、目標金額だけでなく、毎月いくら積み立てられるかを考えると計画を立てやすくなります。
| 確認項目 | 記入例 |
|---|---|
| 将来の貯蓄目標 | 1,000万円 |
| 毎月の積立目標 | 5万円 |
| 年間の積立額 | 60万円 |
| 10年間の積立額 | 600万円 |
※利息や運用益を含めない単純計算です。実際の貯蓄額は、収入や支出の変化によって異なります。
この例からも分かるように、目標額を達成するには、毎月の積立額や実現までの期間を具体的に検討する必要があります。
給与が高い仕事であっても、体調や生活との両立が難しければ、長期的な目標の実現につながらない場合があります。収入と継続性の両方を考えて仕事を選びましょう。
再就職を目先の収入だけで判断せず、将来の希望につながる働き方として考えることが大切です。
4.安心して働き続けられる職場環境を選ぶ
仕事内容や給与条件が希望に合っていても、職場環境が自分に合わなければ、長く働き続けることが難しくなる場合があります。
そのため、応募前には、業務内容だけでなく、仕事を覚える方法、困ったときの相談先、勤務時間、通勤の負担なども確認しておきましょう。
職場を比較する際に確認したい4つの条件
1.作業手順が明確か
初めて担当する仕事について、マニュアルや見本が用意されているかを確認します。分からないことがあったときに質問できる環境も重要です。
2.困ったときに相談できるか
業務上の問題や体調面の事情が生じた際、誰に相談すればよいかを確認します。相談先が明確であれば、問題を一人で抱え込まずに済む可能性があります。
3.勤務時間や休憩について相談できるか
勤務時間や休憩の取り方、通院との両立などについて、必要に応じて相談できるかを確認します。希望が必ず認められるとは限りませんが、事前に条件をすり合わせておくことが大切です。
4.通勤を含めて無理のない環境か
自宅から職場までの所要時間、交通費、乗り換え、徒歩の距離などを確認します。勤務時間だけでなく、通勤を含めた一日の負担を考えましょう。
障害者雇用や再就職支援を活用する
B型就労支援からA型事業所への移行を検討する場合には、作業内容、勤務時間、支援員との相談体制、職場見学や実習の機会などを比較すると、仕事との相性を確認しやすくなります。
A型事業所は、雇用契約に基づく就労機会を提供し、必要な訓練や支援を行う障害福祉サービスです。利用に当たっては個別の要件があるため、詳しくは厚生労働省の障害福祉サービスの説明を確認してください。
障害者雇用を目指す方は、仕事を進めるうえで必要な配慮を整理し、応募先にどのように伝えるかを考えておくとよいでしょう。
相談先が分からない場合には、厚生労働省の障害者向け相談窓口案内も参考になります。ハローワークでは、障害のある求職者向けの職業相談や応募書類の作成支援、面接指導などを実施しています。
また、自衛隊OBなど、規律やチームワークを重視する環境で働いてきた方も、次の職場では業務の進め方や組織文化が異なる場合があります。これまでの経験を生かしながら、新しい職場のルールを学ぶ姿勢が大切です。
一般企業への転職や復職を目指す方にとっても、業務手順の明確さや相談しやすさは、仕事に慣れるうえで役立ちます。
自分に合った職場とは、条件がよいだけでなく、能力を発揮しながら継続して働ける職場です。
5.これからの働き方を段階的に考える

再就職では、最初から希望する職種や勤務条件をすべて満たそうとする必要はありません。現在の生活を維持しながら経験を積み、少しずつ選択肢を広げる方法もあります。
現在の実績を次の目標につなげる
私の場合、これまでのB型就労支援での通所実績を土台に、今後の働き方を検討しています。A型事業所への移行や障害者雇用、一般の仕事など、複数の可能性を考えながら準備を進めたいと思っています。
同時に、WordPressやnoteへの投稿、AIライティングの学習も継続しています。ブログ運営で身につけた文章作成や情報整理の経験が、将来の仕事や副業につながる可能性もあるからです。
ただし、ブログや副業による収入は保証されるものではありません。就職活動と並行して取り組む場合は、時間や体力の配分を考え、生活の安定を損なわない範囲で進めることが重要です。
再就職に向けた4つの行動
ステップ1:現在の就労実績を振り返る
これまでの勤務日数や勤務時間、得意な作業、疲労の程度などを振り返ります。できることだけでなく、負担になりやすいことも書き出しておきましょう。
ステップ2:支援員や相談窓口に目標を伝える
A型事業所への移行や障害者雇用など、希望する働き方について相談します。必要に応じて、就労支援機関やハローワークなどの窓口も活用します。
ステップ3:求人情報や職場見学を通じて比較する
仕事内容、勤務時間、給与、通勤、相談体制などを比較します。可能であれば職場見学や実習を通じて、実際の業務環境を確認します。
ステップ4:必要なスキルを身につける
パソコン操作、文書作成、表計算、AIの活用など、希望する仕事に必要なスキルを確認します。すべてを一度に習得するのではなく、応募先で求められる能力から優先して学びましょう。
仕事を始めた後も、勤務時間や体調、収入、将来の希望を定期的に振り返ることが大切です。経験を積むことで、新しい職種や働き方が見えてくる場合もあります。
将来の目標を持ちながら、目の前の課題に一つずつ取り組むことが、次の段階へ進むための現実的な方法です。
まとめ|新しい仕事を探す前に、自分の現状を知ろう
60代の再就職では、年齢だけで自分の可能性を判断するのではなく、これまでの経験、現在の体力、必要な収入、職場環境、将来の計画を確認することが大切です。
今回紹介した5つのポイントは、次のとおりです。
- 勤務条件: 無理なく働ける時間と体力を把握する。
- 経験と得意分野: 過去の職歴と現在の活動を次の仕事に生かす。
- 収入と将来設計: 毎月必要な金額と将来の目標を分けて考える。
- 職場環境: 相談体制や通勤の負担も含めて比較する。
- 今後の行動: 現在できることから始め、段階的に選択肢を広げる。
これらの考え方は、60代の再就職だけでなく、休職後の復職、障害者雇用、定年後のセカンドキャリア、副業を考える際にも役立ちます。
私自身も、これまでの就労実績やパソコン事務の経験、ブログ運営やAIライティングへの取り組みを生かしながら、次の働き方を考えています。
過去の経験だけで、将来の働き方がすべて決まるわけではありません。現在の自分にできることを把握し、必要な準備を重ねることが、新しい仕事への第一歩になります。
再就職に向けた確認チェックリスト
求人情報を探す前に、次の項目を確認してみましょう。
- 無理なく働ける勤務日数と勤務時間を考えた
- 自分の経験や得意分野を書き出した
- 希望する仕事内容と避けたい作業を整理した
- 毎月必要な収入と将来の資金目標を区別した
- 職場に求める条件や必要な配慮を確認した
- 支援員や相談窓口に今後の目標を伝える準備をした
- 次に取る行動を一つ決めた
すべてを一度に完成させる必要はありません。まずは一つの項目から取り組み、自分に合った働き方を少しずつ具体化していきましょう。
「60代リスタートラボ」では、これからも就労、生活の工夫、副業、ブログ運営などを通じて、人生の次の段階を考えるための情報を発信していきます。


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