:::レアアース危機から考える日本の資源戦略|南鳥島・都市鉱山・省資源化が私たちの暮らしと仕事に与える影響

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はじめに|レアアース問題は「遠い国際問題」ではない

中国によるレアアース輸出規制をめぐり、日本の資源調達を取り巻く環境が大きく変わっています。

レアアースという言葉を聞くと、鉱山やEV、半導体など、自分の生活から遠い問題に感じるかもしれません。

しかし、資源の供給が不安定になれば、製造業のコスト、電気製品や自動車の価格、企業の設備投資、さらには雇用環境にも影響する可能性があります。

つまり、レアアース問題は単なる「資源の問題」ではありません。

私たちの生活を支える産業が、これからどのように変わっていくのかという問題でもあります。

特に60代から再スタートを考える場合、社会の変化を知っておくことは重要です。

働き方を考える人、副業を考える人、再就職を目指す人、福祉制度を利用しながら生活を立て直している人にとっても、物価や産業構造の変化は決して無関係ではありません。

そこで本記事では、レアアース問題を単なる経済ニュースとしてではなく、

「日本の資源戦略が、これからの暮らし・仕事・産業にどう関係するのか」

という視点から考えます。


1.レアアース危機で何が変わろうとしているのか

1-1.問題は「価格」だけではない

2026年、日本では中国によるレアアース輸出規制の影響が注目されています。

日本経済新聞の報道では、2026年1~6月のレアアース輸入量が、規制前の2024年同期と比べて2割前後まで減少したとされています。

ここで重要なのは、単純な価格上昇とは意味が違うことです。

商品が高くなっただけなら、企業は価格転嫁や代替商品の検討などによって対応できます。

しかし、必要な資源そのものが入ってこなくなれば、企業は生産計画そのものを変更しなければならない可能性があります。

つまり、

「いくらで買えるのか」

だけではなく、

「必要なときに確保できるのか」

という問題になっています。


2.なぜ日本はレアアースを必要としているのか

レアアースは、EV、電子機器、モーター、磁石など、さまざまな先端産業で利用されています。

使用量そのものは製品全体から見れば大きくない場合があります。

しかし、少量の特殊な材料が製品の性能を左右することがあります。

そのため、

「使用量が少ない=重要ではない」

とは言えません。

むしろ、少量でも代替が難しい材料ほど、供給が止まった場合の影響は大きくなります。

この問題は、企業だけでなく日本経済全体の課題になっています。


3.南鳥島は日本の資源問題を変えるのか

3-1.注目される南鳥島のレアアース泥

日本が資源確保の切り札の一つとして注目しているのが、南鳥島周辺の海底資源です。

2026年には、JAMSTECの地球深部探査船「ちきゅう」を使った採鉱試験が行われ、南鳥島周辺の深海からレアアース泥を船上へ引き揚げる実証が実施されました。

その後の分析では、中・重レアアースの存在も確認されています。

これは日本の資源戦略を考えるうえで重要な技術的進展です。

しかし、ここで注意したいことがあります。

「資源が存在すること」と「産業として採算が取れること」は同じではありません。


3-2.資源開発には複数のハードルがある

南鳥島周辺のレアアース泥を実際の産業に利用するには、

採取する

↓

海上へ運ぶ

↓

陸上へ輸送する

↓

分離・精製する

↓

製品に利用する

という工程が必要になります。

水深約6,000メートルという深海から資源を採取するには、高度な設備と技術が必要です。

さらに、採取した泥から必要な元素を分離・精製する工程にもコストがかかります。

したがって、南鳥島については、

「日本にはレアアースがあるから、すぐに中国依存から脱却できる」

と考えるのではなく、

「日本が資源を自ら確保するための技術を実証している段階」

と見るほうが現実的です。


4.南鳥島を「鉱山」だけで考えない

ここが、今回のレアアース問題で私が特に注目したいところです。

南鳥島の価値は、採取できるレアアースの量だけではありません。

深海から資源を採取し、輸送し、分離・精製する技術を日本が蓄積できれば、それ自体が将来の産業資産になる可能性があります。

つまり、

資源そのもの

だけではなく、

資源を確保する技術

にも価値があります。

これは60代から新しい仕事や副業を考える場合にも、重要な視点です。

これからの日本では、「何を持っているか」だけではなく、

「持っている資源をどう活用するか」

「不足する資源をどう代替するか」

「限られた資源をどう効率的に使うか」

といった能力が、さまざまな産業で重要になる可能性があります。


5.もう一つの日本の資源「都市鉱山」

5-1.捨てられる製品の中にも資源がある

日本の資源戦略を考えるとき、南鳥島だけを見るのは不十分です。

もう一つ重要なのが、

「都市鉱山」

という考え方です。

都市鉱山とは、使用済みのスマートフォン、電子機器、家電、自動車などに含まれる金属を回収し、再び資源として利用する考え方です。

資源エネルギー庁も、使用済み製品からの有用金属の回収や都市鉱山の活用を、鉱物資源の安定供給に向けた取り組みとして位置付けています。

つまり日本には、

地下にある資源

だけでなく、

すでに国内に存在している資源

もあります。


6.「採る」だけではなく「戻す」という発想

資源問題を考えるとき、私たちは「どこから資源を採るか」に注目しがちです。

しかし、もう一つの方法があります。

それが、

「一度使った資源を、もう一度戻す」

という考え方です。

例えば、

使う
↓
回収する
↓
分別する
↓
精製する
↓
再利用する

という循環を作ります。

環境省も、都市鉱山の有効活用や高度な再資源化技術を、重要な金属資源の安定供給につながる取り組みとして位置付けています。

これは資源問題と環境問題を別々に考えるのではなく、

「資源を循環させながら経済活動を続ける」

という発想です。


7.日本の資源戦略は「四つの方法」で考える

私は、日本のレアアース問題を考えるうえで、

「採る・買う・減らす・戻す」

という四つの視点が重要だと考えます。

7-1.採る――南鳥島など国内資源を開発する

南鳥島の海底資源など、日本国内で利用可能な資源を研究・開発します。

ただし、採算性や環境面を含めて慎重に検証する必要があります。

7-2.買う――調達先を分散する

一つの国に過度に依存するのではなく、複数の国・地域から調達する体制を整えます。

これは企業経営でも同じです。

一つの仕入先だけに依存すれば、その仕入先に問題が発生したとき、自社の事業まで影響を受けます。

資源問題は、企業経営における「リスク分散」の問題として見ることもできます。

7-3.減らす――省資源化する

レアアースを使う量そのものを減らす技術も重要です。

同じ性能を維持しながら使用量を減らせれば、資源価格や輸入制限の影響を受けにくくなります。

7-4.戻す――都市鉱山を活用する

使用済み製品から金属を回収し、再び産業に戻します。

この「循環」が強くなれば、新しい資源を採掘する量を抑えることにもつながります。


8.資源問題は「60代の生活」ともつながっている

一見すると、レアアース問題と60代の再スタートには関係がないように見えます。

しかし、私はそうは考えていません。

資源価格が上昇する。

↓

企業の製造コストが上昇する。

↓

製品価格やサービス価格に影響する。

↓

家計の負担が変化する。

↓

企業の設備投資や雇用にも影響する可能性がある。

このように、資源問題は最終的に私たちの生活につながっています。

60代から再就職を考える人、副業を考える人、就労支援制度を利用して働く人にとっても、社会や産業の変化を知ることには意味があります。

特にこれからの仕事では、

「これまでの経験」+「社会の変化を理解する力」

が重要になる場面も増えていくでしょう。


9.「再スタート」という視点から資源問題を見る

60代からの再スタートでは、若い頃と同じ方法だけにこだわる必要はありません。

仕事についても、

「以前の経験をどう生かすか」

「新しい分野をどう学ぶか」

「無理なく続けられる仕事は何か」

を考える必要があります。

これは、日本の資源戦略にも似ています。

日本も、

「これまで海外から購入してきたから、これからも同じ方法でいい」

とは限りません。

海外調達だけに頼るのではなく、

国内資源を開発する。

資源を再利用する。

使用量を減らす。

代替技術を開発する。

調達先を分散する。

つまり、

一つの方法に依存しない仕組みを作ること

が重要になります。

これは国家にも、企業にも、そして個人の人生設計にも通じる考え方ではないでしょうか。


10.レアアース問題を投資の視点から考える

レアアース問題は、投資テーマとしても注目される可能性があります。

しかし、

「レアアースが不足するから関連株を買えばよい」

という単純な話ではありません。

重要なのは、資源問題によって、どのような技術や産業に需要が生まれるのかを考えることです。

例えば、

  • 資源開発
  • 深海採鉱
  • 分離・精製
  • 高性能磁石
  • 省レアアース技術
  • 代替材料
  • リサイクル
  • EV・電子機器

など、影響する分野は広がります。

ただし、技術が優れていても、商業化までに時間がかかる場合があります。

また、設備投資が大きければ企業収益を圧迫することもあります。

そのため投資を考える場合には、

技術力

収益性

商業化までの期間

設備投資負担

政府支援への依存度

などを個別に確認する必要があります。

本記事は、特定の金融商品への投資を推奨するものではありません。


11.資源問題から見える「これからの日本」

レアアース問題を調べていくと、日本の課題が見えてきます。

日本は資源に恵まれている国とは言いにくい一方で、

技術

加工能力

リサイクル技術

研究開発力

などを持っています。

そのため、これから重要になるのは、

「資源を持っている国」になることだけではなく、「限られた資源を最大限に活用できる国」になること

ではないでしょうか。

南鳥島の海底資源も、都市鉱山も、省資源化も、代替技術も、その一部です。


12.私が注目するのは「複線化」という考え方

今回のレアアース問題を通じて、私が最も注目したいのが、

「複線化」

という考え方です。

一つの国だけに頼らない。

一つの資源だけに頼らない。

一つの技術だけに頼らない。

一つの仕事だけに頼らない。

一つの収入源だけに頼らない。

これは国家の資源戦略だけでなく、60代からの人生設計にも通じる考え方です。

もちろん、個人の場合に何でも複数持てばよいという意味ではありません。

自分の体力、生活環境、経験、経済状況などを考えながら、

「一つの変化ですべてが崩れない生活」

を少しずつ作っていくことが重要だと私は考えています。


まとめ|レアアース危機から「再スタート」を考える

レアアース問題は、一見すると国家レベルの資源問題です。

しかし、調べていくと私たちの暮らし、仕事、企業活動、物価、産業構造ともつながっています。

日本が取り組むべき方向は、一つに絞ることではありません。

採る。

買う。

減らす。

代替する。

戻す。

南鳥島の海底資源を開発し、海外からの調達先を分散し、省資源化を進め、代替技術を育て、都市鉱山から資源を回収する。

こうした複数の方法を組み合わせることが、日本の資源安全保障を支えることになります。

そして、この問題は「60代からの再スタート」というテーマにもつながります。

社会が変化する以上、私たちの働き方や生活も変化します。

だからこそ、過去の経験を大切にしながら、新しい知識を取り入れ、自分に合った方法を探していく。

資源を一つに依存しない日本の戦略と、人生を一つの方法に依存しない60代の再スタート。

この二つには、意外な共通点があるのではないでしょうか。

それが、今回レアアース問題を調べて、私が考えたことです。

こちらの記事もご参考にどうぞ。

概要:東京都がシェルターを整備

概要:公安調査庁の最近の内外情勢26年上半期総括

概要:漁業資源の沿岸養殖、内陸養殖に関して

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